似て非なるもの 小さな機械
私には高校生の妹がおるのですが,話を聞いて驚いたのが,
「最近の高校生は学校に辞書を持っていくことをせず,電子辞書を使って授業を受ける」
ということ。
「重たい辞書を鞄に入れて通っているのはクラスで私くらい」と聞いて不憫に思い,かといって電子辞書をプレゼントして差し上げるほどの経済的権限は持っていない兄なので,私が以前使っていたPDAの辞書機能を強化して貸し出しました。
といったことを踏まえて家電量販店を見てみると,受験・卒業・入学シーズンのせいもあってか電子辞書の売り場が大幅に拡張されており,いつの間にやら大きな市場になっていたことを知りました。
で,そのぶん縮小されているのがPDA売り場。
私はPDA愛好家であり,“辞書専用機”をこ馬鹿にしていたところがあったので,複雑な気分です。
電子辞書メーカー
CASIO:http://www.casio.co.jp/exword/
SHARP:http://www.sharp.co.jp/e-dic/index.html
SII :http://www.sii.co.jp/cp/
少し前なら,SFやサイバーパンク世界の産物でしかなかった,多機能な“小さな機械”を持ち歩くこと。
それは,既に我々の日常となっています。
携帯電話を筆頭に,先の電子辞書,携帯ゲーム機,そしてPDA・・・
しかしこれらは“似て非なるもの”。機能的に競合しており,“小さな機械”の世界は混沌としております。
そして意味のない雑談。
●ケータイ
普及率ダントツ。進歩も著しい。
デジカメ,ゲーム,ナビ,TV,なんでもありだ。
QVGA(320*240ドット)化が進み,画面は小さいが見やすくなった。
第3世代に入り,通信速度の遅さも解消されてきた。
でも私は,機械としての魅力をあまり感じない。
・使いこなすのにお金がかかりすぎる。
・キャリアの束縛を受けすぎる。
・いつになっても文字入力に慣れることができない(おぢさん)。
ちなみに手持ちはD505i。
●電子辞書
やたらたくさんの辞書を収録。32辞書って・・・ 本当に必要?
電卓や世界時計,最近ではSDカードによる拡張性を持ち,電子書籍を読める機種もあるらしい。
ただ,画面は白黒だ。文字表示なら白黒液晶に限るが,動画再生などの多機能を視野に入れるなら,カラーにならざるをえない?
逆に,“辞書専用機”の道を追求するのであれば,ほぼ完成した分野と言えるのだろう。
●携帯ゲーム機
先頃,GAMEBOY Advance SPのファミコンカラーが我が家に入荷!
GBA → GBASPを発表した任天堂の狙いは,“オトナの携帯ゲーム機”だったろうと推測。しかし結局は“子供の玩具”として認知されている。
“ファミコンミニ”の発表によりオトナユーザーは増えた(我が家のように)。
ただ,私自身が実際触ってみた感想は,
「魅力的な機械だが,やはり玩具の域を出ていない」
もっと機能拡張できないものか。
結局はコンテンツが高いのがネックなのかも。
プレステの携帯機“PSP”が登場したら,事態は変わってくるかも。
●PDA
売れ行き鈍化の原因は,やはりケータイの多機能化によるのだろう。
PDAは,ぱっと使いこなせるものではなく,慣れと努力が必要とされる。
私に言わせると,そのぶん自由度が高く,使っていて楽しい。
“道具”としては発展途上だが,“玩具”“ホビー”としてはかなり深い(ヲタクの玩具)。
個人的には,今後の“小さな機械”に課せられる使命は“動画再生”と考えている。
最近のPDAはそれなりのCPUを載せているから,それなりの動画が再生できる。
文字入力・辞書・ゲーム・インターネット・音楽再生・動画再生・・・
なんでもできるけれども,そのぶんどれも中途半端。
というワケで,私は少数派であるPDAを応援していきたいと思います。
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